<転職相談>休職経験は転職エージェントや採用企業に隠した方がいいですか?<お返事>配慮されたいでしょうか?

おはようございます。
退職学®︎の佐野創太(@taishokugaku)です。

本日はマシュマロ(無料・匿名で悩みが書き込める相談サービス)からいただいた、転職相談にお返事します。

キャリアにピンチはつきものです。
私を例にすれば、早期退職に無職、介護離職などなど。
相談にいらしてくださった方からも、想像を絶する過酷な環境で働いている現状をお聞きしています。

「好きなことを仕事にすればいい」「ありのままに生きろ」

そんな言説が空虚に聞こえてしまうほど、現実は立ちはだかってきます。

「決して良いとは言えない経験は隠して転職活動を進めるべきなのか」

そんなことを考えたことがある方に受け取っていただければ幸いです。

「長文を読んでる時間はない!」場合は、こちらの「キャリアの休憩室〜3行まとめver〜」をご覧ください。

3行まとめ

  1. 悩みを書き込むことは勇気が要ること。相談できたらすでに一歩踏み出せている
  2. 休職経験を転職エージェントや採用企業に配慮してほしいかを問うと「隠した方がいいか」が決まる
  3. 休職経験を経た後に、自分にどんな肯定的な変化があったかをじっくり考えてみる

転職相談:休職経験は隠して転職活動しようと思います

いただいた転職相談をまとめると2つです。
●休職中であることは転職エージェントには一切明かさずに転職活動を進めてみようと思うが、どのように思うか
●気を付けるべきことや考えるべきことなどあるか

詳細はこちらです。

佐野さん
いつもメルマガを拝読しております。
本日の読書会に参加しながら質問を送らせていただいております。

過去、佐野さんの著作およびキャリアカウンセリングにもお時間を頂いたことがございます。佐野さんの優しさ溢れるアドバイスにいつも元気を頂いております。

さて、早速ではございますが、ご相談です。
ただ今私は「キャリアブレイク」中です。新卒から金融機関で働き、その後は商社へ転職しました。しかし転職直後に家族が体調不良、そして職場の環境にマッチできず(正直パワハラだったんじゃないかと感じています)と様々なことが重なってしまったストレスが原因で適応障害になってしまい、現在休職中です。

数か月ゆっくり静養をとれたおかげで(まだ休職中ではありますが)病気自体はすっかり治ったと思っています。趣味(ゴルフ好きおじさんです)や読書、そして将来のキャリアに繋がるような勉強をしています。

気力も回復したので、転職活動を現在始めています。

しかし現在の状況とどのように折り合いをつけるか悩んでいます。正直メンタルヘルスで休職してしまったこと、そして現在も休職を継続中であることを転職エージェントに伝えてもメリットはお互いにとって一切ないと思っています。

エージェント側からすると、そのような候補者は顧客である企業に紹介できない(クレームに発展しかねない)だろうと推察しています。また応募者である私からしてもそれを企業に伝えるメリットはないと思っています。何故ならただでさえメンタルヘルスでの休職が多い中で人事担当者はかなり敏感になっていると思うからです。

上記を踏まえて、自身の現在の状況については一切明かさずに転職活動を進めてみようと思っていますが、佐野さんはどのように思われますでしょうか。また気を付けるべきことや考えるべきことなど、ご意見ございましたら伺うことが出来れば幸いです。

以上、何卒よろしくお願いいたします。

P.S.
最近読んでいて良かった本をご紹介いたします。
「共に働くことの意味を問い直す」山口一郎他著
「 「「「『自営型』で働く時代」太田肇著
「それでも人生にイエスと言う」V.E.フランクル著

「休職経験」を話すべきかどうかは、「配慮してほしいか」で決める

まず状況を詳しく聞かせてくださって誠にありがとうございます。
相談者さまの体調が回復されたこと、本当によかったです。
ご家族さまの体調が1日も早く回復されることを願っております。

そして、そんな中でも読んでなくていい読書会に出席してくださったり、お悩みを届けてくださり重ねて御礼申し上げます。
悩みを書くことは大きな勇気を必要とします。

こんなこと言っていいのだろうか
自分が悪いんじゃないだろうか
私がなんとかしなきゃ

そんなふうに考えさせられてしまう「相談下手」なひとがたくさんいます。
私もそのひとりです。

さて、一つ目のご質問に戻ります。
●休職中であることは転職エージェントには一切明かさずに転職活動を進めてみようと思うが、どのように思うか

相談者さまはビジネスの観点から転職エージェントや採用企業には「休職中であること」は明かさない方がいいと考えていらっしゃいます。
顧客や同僚の立場に立ってお仕事をされる方だとお見受けします。

そんな相談者さまだからこそ申し上げられます。
休職した経験、休職中であることを転職エージェントや採用企業に配慮してほしいでしょうか?

仰るように転職エージェントや採用企業にとって休職経験はプラスにはなりません。
それでも、伝えることで「スクリーニング機能」にはなります。
つまり、記載されているような「パワハラが疑われるような職場」は出会わなくなります。

このプラスと、すでに考えていらっしゃるマイナスを天秤にかけ、どちらかを選ぶのはいかがでしょうか?

「休職経験」にどんな意味があるのか

二つ目のご質問はこちらです。

●気を付けるべきことや考えるべきことなどあるか

休職の伝え方を工夫する方法はいかがでしょうか?

休職した経験は正直に話し、もうすでに回復されていること、医者からその証明書をもらうこと。

さらには、これは相談者さまだからこそお伝えできることですが「休職経験を通じて成長したこと」を追加すること。

最近読んでいて良かった本として教えてくださっている、『それでも人生にイエスと言う』ヴィクトール・E・フランクル(春秋社)の考え方です。

相談者さまは休職を経験する前と後で、変化した点はあるでしょうか?
当時は思えなかったけどいまだからこそ言える、「それでも休職にイエスと言う」部分はあるでしょうか?

相談の文章からも、相談者さまは真摯なお人柄とビジネスに対しては現実的な視点をお持ちの方だとお見受けします。
その真摯なお人柄が、転職活動の中で隠れてしまわないといいなと思います。

とはいえ、相談者さまはすでに人生経験を積み重ねていらっしゃっていて、「それでも人生にイエスと言う」を通じてフランクルやロゴセラピーを学ばれていらっしゃいます。

すでに「なんで休職なんて経験してしまったんだ」から「この休職経験は私に何を問うているのか」と問いを転換させ、意味を抽出されているのでは、とも思いました。
(その場合は佐野のお返事は、スルー推奨です!でもこのお返事を見たら”見たよ!”とだけいただけたら光栄です)

応援しています。
また語らいましょう。

メッセージ

フランクル、良いですよね。
生成AIでフランクルの分身が出てきて、いろいろ話せたら良いなぁと妄想しています。

文献を漁ってみると、フランクルはとてもエネルギッシュで雄弁なひとだったようです。
講演や授業を聞いてみたいですね。
生成AIがあれば復活させられるんじゃないかなぁ。

出版社の皆さま、全力で応援しております。

この記事に関連する一冊

『ゼロストレス転職 99%がやらない「内定の近道」』(PHP研究所)

決して良いとは言えない経験を隠すか伝えるかは、転職活動の悩みどころです。その伝え方の考え方を、この本にまとめています。

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書き手(佐野創太)のプロフィール

佐野創太(すり合わせ学の編集長/退職学®研究家)

すり合わせ学の編集長/退職学®(resignology)研究家

法人・組織の「ずれ」を力に変え、個人には本とキャリア相談から次の一歩を届けています。


著書一覧

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