<キャリア相談>「全部、私のせいだ」と考えてしまう癖はどう断ち切ればいいでしょうか?<お返事>”意識”を「変えない」がポイントです

おはようございます。
退職学®︎の佐野創太(@taishokugaku)です。

本日のテーマは「全部、私のせいだ」の断ち切り方です。
『「会社辞めたい」ループから抜け出そう!』(サンマーク出版)の読者さまから
マシュマロにいただいたキャリア相談にお返事します。

「わかっちゃいるんだけど変えられない心の癖」をお持ちの方に、
受け取っていただければ幸いです。

佐野の自分語りが長くなります。
転職ノウハウやお悩み解決をお待ちの方は
今日は読み飛ばしてくださいませ。

ポイントは”意識””性格””価値観”を「変えようとしない」です。
変えるべきは時間、人間関係、場所、お金、習慣です。

キャリア相談:「全部、私のせいだ」と考える癖はどうすればいいでしょうか?

いただいたキャリア相談はこちらです。

「会社辞めたいループ」の退職成仏ノート…上手く書けません。「でもこれ悪いのは私じゃん」から抜け出せません。

なぜか休んでしまうのは私のせい。突発で休んで周りに負担をかけている私のせい。何かがつらいとしても、その不透明なつらさを上に相談できずにいる私のせい。結局はただの怠け者な私のせい。
どう足掻いても自分が一番悪党で、私に迷惑をかけられた人たちが正しいという結論に辿り着いてしまい、自分のつらさの原因にまで辿り着けないです。

私がまじめに仕事のために生きるようになれば、生活の軸が趣味などから仕事へと移り、交代勤務に合う生活リズムを徹底して、会社の人をこれ以上不愉快にさせることもなくなる。分かっているはずなのに、そんなのは嫌だと駄々をこねる自分もいる気がするんです。もういい歳した大人なのに…。やりたいことに充てる時間が少なくなっても、有休を自由に使える範囲が減っても、うまく眠れなくて睡眠時間が半減しても、今の仕事を始めた以上、合わせるのが当たり前なのだから。体がつらくても心がつらくても、やるしかない。
正論です。でもこれが頭にこびりついているせいか、「私が悪い」という結論にすべてが収束してしまいます。

どうしたら自分の不満に辿り着けるのでしょうか?そもそもこの「駄々をこねる自分」は、やはりただの甘えであって捨てるべき考えなのでしょうか?
恥ずかしながら、今までずっと自分に厳しくするふりをしながら甘ったれて生きてきたため、どこからが排除すべき甘えなのかもわからないです。自分に厳しくならなきゃいけないのに。 言葉足らずかもしれませんが、佐野さんのお考えをお聞かせいただけると幸いです。

まずは拙著を読んでくださっただけでなく、
こうして言葉をたくさん届けてくださり
誠にありがとうございます。

大きな勇気を使ったのではないでしょうか?
自分の感情を言葉にされていることはもちろんのこと、
大きな悩みを吐露してくださったのではと思います。

相談者さまの悩みには
「辛かったですね」なんていう軽い共感も
「こうすればすべて良くなりますよ」なんていう即席の解決策もないはずです。

では、どうするか。
自分と近しいひとの境遇を知ること。
ここからすべてが変わるように思います。

いただいたお悩みを一言にすると
<「全部、私のせいだ」と考える癖の治し方>とさせていただきます。

実は、私も「全部、私のせいだ」と考える癖がいまもあります。
でも、癖ではあっても苦ではなくなっています。
ちょっとやっかいな学生時代からの親友くらいな感じです。

そこまでのプロセスをお伝えします。

「私と似たような人間は心の癖とこう付き合っているのか」と
参考にしていただければ幸いです。

ポイントは「意識を変えようとは”思わない”」です。
変えるべきは時間、人間関係、場所、お金、習慣です。

(ここから長い自分語りにつき合わせてしまいます)

「全部、私のせいだ」と考えると、とても楽

相談者さまは既に癖に気づかれていますが、
私が気づいたのは数年前です。

それまで漠然と「集団の中にいるとなんとなく息がつまる」、
「辛くても辛くても相談はできない」、「自分がやった方が早い」と考える
自覚症状はありました。

「生きづらい世の中だなぁ」なんて達観するふりをして、
自分と向き合うことに逃げていたように思います。
「責任感が強い」という美徳の仮面をかぶっていました。

確かに原因を辿ることはできました。
父親との関係やサッカー部の中でのキャラクターから
「私はすべての責任を自分が引き受けるように生きてきた」と
分析することができます。

でも、だからといって何も変わりません。
どんどん「全部、私のせいだ」と思うようになり、
友人も仲間も恋人も遠ざかっていきます。

中学生くらいの頃になぜか取り憑かれた
「たぶん自分は孤独死するんだろうな」という予感が
どんどん現実的になる感覚がありました。
(冷蔵庫や洗濯機を捨てたり、謎に終活をはじめていました)

いまでは笑い話なんですが、
「30歳前には終わらせよう」と本気で思っていました。

振り返ると、楽だったんだと思います。
「全部、私のせいだ」と考えれば
これ以上ひとから責められないし、
自分のペースで行動すればいいし、
他人の気持ちを考えなくて良いですし。

究極の自己責任の顔をして
すべての責任を自分になすりつけていました。

未熟ながら、いまでもそんな私は生きています。
でも「全部、私のせいだと考える性格=佐野創太」という
アイデンティティーではなくなりました。

やっかいな自分と付き合えるようにはなっているわけですが、
残念ながら劇的な出来事があったわけではありません。

ある曲がきっかけです。

「黒い羊」を聞いて「全部、私のせいだ」がダサく思えてしまった

急に曲の話で恐縮ですが、
欅坂46に「黒い羊」という曲があります。

この歌詞の一節に台詞のように吐露される、
「全部 僕のせいだ」があります。

当時の欅坂46のメンバーの平手友梨奈さんが発している言葉なのですが、
私からするととても美しく響きました。

なんて潔い言葉だ。
すべてを引き受けるこの生き方、美しい。

私のこれまでの生き方をすべて肯定するような、
そんな全能感に包まれたことを覚えています。

でも、ふと思いました。

「あの言葉は平手友梨奈さんだから、美しいのでは」
「佐野があの言葉を信条にしたところで、ダサい」

急にいままで私は「全部、私のせいだ」と
十字架を背負っているような気になって生きていたと気づき、
でもそれは「そんな自分がかっこいい」という
ナルシシズムだったことに気がついてしまいました。

30近くになってようやく「どんな風に生きたいんだろう」と考え始めました。

いや、これもかっこつけています。
それまでも「哲学が好き」という自覚はありました。
でも、理由は特にはわかりませんでした。

いまならわかります。
生き方、つまり自分の軸が空っぽなので
哲学で満たしたら空虚な感覚がなくなると思っていたのです。

ゆっくり考えよう

長い自分語りもそろそろ終わらせますので、
もう少しお付き合いくださいませ。

ここまで佐野の心の癖をお伝えしましたが、
相談者さまはどう感じられたでしょうか?
自分と似た部分を感じたでしょうか?

相談者さまと私に近い心の癖があるという前提で恐縮ですが、
「どんな自分ならかっこいいと自分が思えるかな」と
問いを変えてみるのはいかがでしょうか?

相談者さまは『「会社辞めたい」ループから抜け出そう!』(サンマーク出版)を読んで、
ご自身のことをたくさん見つめていらっしゃいます。

でも、生き方は変わらなかった。

佐野の力不足が主因ではありますが、
問い方を変えてみるのはいかがでしょうか?
原因を求める過去向きの問いから、
理想を描く未来向きの問いです。

これからもいまの自分で生きたいでしょうか?
変えられるなら、どんな自分で生きたいでしょうか?
未来の自分が振り返るとしたら、いまのどんな行動を変えるでしょうか?
時間、人間関係、場所、お金、習慣で何を変えましょうか?

すぐに答える問いではないと思います。

ひとと話し、本を読み、音楽を聴き、
ノートに書いて、ゆっくり時間をかける。

相談者さまだけの人生の課題なのではとお見受けします。

でも、くれぐれも「意識を変えよう」や「性格を変えよう」とは
思わなくてOKです。
繰り返しですが、変えるべきは時間、人間関係、場所、お金、習慣です。

メッセージ

応援しています。

という言葉が軽く響いてしまうくらい、
相談者さまは真剣にご自身に、
ご自身の生き方に向き合っていらっしゃいます。

きっと好転するはずです。

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書き手(佐野創太)のプロフィール

佐野創太(すり合わせ学の編集長/退職学®研究家)

すり合わせ学の編集長/退職学®(resignology)研究家

法人・組織の「ずれ」を力に変え、個人には本とキャリア相談から次の一歩を届けています。


著書一覧

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