<キャリア相談>不安が拭えません。どれだけ頑張れば良いんですか?〜キャリアの休憩室Vol.10〜

おはようございます。
退職学®︎の佐野創太(@taishokugaku)です。

「どれだけ頑張っても不安です。どれくらい頑張ればいいんでしょうか?」という、
キャリア相談をいただきました。

「量は質に転化する」「若いうちの苦労は買ってでもしろ」という言葉が説得力を持つ中、
「どれだけ頑張れば良いか」は気になるテーマです。

転職や異動、育休明けで頑張りたいと思っている方にお届けします。

「どれくらい頑張ればいいのか」の悩みは、とても疲れる

「どれくらい頑張ればいいんでしょうか?」と相談してくださった方は、30代前半です。

「今が働き盛りだから頑張らなきゃと思って頑張っているんですが、
ゴールテープのないマラソンをひとりで走っているような気がしてきて、
休日でも気が休まりません」とのことです。

佐野も「休む時は倒れた時だ」と考えてしまう癖があり、
とても他人事には思えませんでした。

あなたはどう考えますか?
その方は「ざっくりとした目標はあるのですが、
周りのハードワークな友人を見てると焦ります」と話します。

目標に向かって頑張ってはいる。
でも比べるともっと頑張っている。
このままでいいのだろうか。

頑張っているとは思うけど、頑張っていない気もしてしまう。
「どれくらい頑張ればいいのか」の悩みは、独りで抱えるととても疲れるものです。

アイリスオーヤマは「7割稼働」で成功している
突然ですが、アイリスオーヤマの経営をご存知でしょうか?
全国展開している生活用品の企画、製造、販売会社です。

他の大手家電メーカーで早期退職した技術者を大量に採用して、
家電事業を成功させたことでも有名です。

そんな攻めの姿勢を見せるアイリスオーヤマですから、
工場の稼働率は10割、いや、12割、15割かと思うかもしれません。

実は、7割稼働と言われています。

「10割に近づければもっと儲かるのに、なんでわざわざ損するようなことをするの?」

そう思うかもしれません。
キャリア相談でこの話をすると、最初は「そういうものですかね〜」と
あまり納得していただけません・・・!

でも、7割稼働によってできたことをお伝えすると
「なるほど」と納得してくださいます。

アイリスオーヤマは、東日本震災後にはLED照明を大量生産して
LED電球で国内シェアトップになりました。
コロナ禍ではマスクの大量生産を行うことができました。

これによって大きな利益を得ています。

なぜ誰も予測できなかった事態の中で、
素早く動けることができたのか。
その理由が「7割稼働」です。

確かにそうですよね。
とっさの時に動けるのは、余白があるからです。

余白がなければ「よし、大変更だ!」となった時に
「いやいや、今までの仕事で精一杯だから」とブレーキを踏んでしまいます。
新しいことは常に余白から生まれます。

「3割」の余白で、がっつり成長する働き方

これは人間も同じではないでしょうか?
常に100%、120%で頑張っていたらどうなるでしょうか?

新しいことを学ぶ余裕はありません。

仕組みをがらっと変えることを考えられません。
毎週金曜日には疲れ切っていて、土日は月曜日に備えて寝るだけ。

気がつけば、何年も同じ仕事をしているだけなんてことも考えられます。
まるで若い頃の私のようです・・・。

さて、ここでご提案です。
今の仕事から3割の余白を作るのはいかがでしょうか?

安心してください。
業務時間の3割を「ぼーっと過ごせ」というわけではありません。
たぶん怒られます。

3割の時間を使って、仕組み化できないかを考えてみるのです。

「そもそもこの仕事はなくせないか」
「AIを使って減らせないか」
「後輩を指導して任せてみようか」

そんな問いを自分に投げてみてください。
この問い自体は、業務時間や気力の3割も使いません。

冒頭の相談者さんは、「毎週金曜日、帰宅して10分考える」ことを習慣にしました。
そこから今では業務改善のプロジェクトを立ち上げて、
部署の生産性を上げる役割を担うようになっているとのことです。

自分の業務や気持ちを「7割にしてみる」ことで、
自分の仕事の無駄や、同僚の困りごとに意識が向くようになったそうです。

「3割気を抜く」と考えると、責任感の強い人ほど
「それはやりすぎでしょ」とブレーキがかかります。

なので、「毎週10分でいいから仕事をなくせないか考える習慣を取り入れる」から
始めてみるのはいかがでしょうか?

「1ヶ月前の自分よりレベルの高い仕事をしている」と成長を感じられるようになります。
「私には私がすべきことがある」と周りが気にならなくなります。

ぜひ試してみてください。

メッセージと最新のお知らせ

努力することの美徳は、これまでもこれからもずっと主張され続けるでしょう。
「努力なくして成果なし」は私も賛成です。

でも、管理職や役員に出世していく方や
独立して活躍されている方を見ていると
「どこか俯瞰した目」をお持ちです。

あの「俯瞰した目」は3割の余白から来ています。
余白を生み出した人が、同僚や顧客に
今の延長線上の仕事では提供できない価値を
もたらしています。

これまで目の前の仕事に邁進していたあなたが、
7割稼働を始めて3割の余白から俯瞰すれば、
きっと劇的な成果を上げられるはずです。

(佐野も子どもが生まれて3年間、ずっと14割稼働なのでなんとかします!)

それでは、いってらっしゃいませ!

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感想を届けてくださる方が増えています。
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お悩みを聞かせていただきましたら、
このコラム上でお答えさせていただきます。

(もちろん、個人が特定される情報は伏せます)
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(緊急性や重要性が高いとお考えのものはキャリア相談をご検討ください)

ぜひ声を聞かせてくださいませ。
どうぞよろしくお願いいたします。

退職学・佐野

P.S.トップ画像のアサザ(Nymphoides peltatum)の花言葉は「余裕」です

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