おはようございます。
退職学®︎の佐野創太(@taishokugaku)です。
本日のテーマは「自己分析に納得感はあるけど、
書類選考でお祈りされることが多い(30社程度)」です。
昨日お返事したマシュマロ(無料・匿名で悩みが書き込める相談サービス)の続きです。
※昨日の記事<転職相談>30社ほど転職の書類選考で落とされてまいっています〜キャリアの休憩室〜
https://taishokugaku.com/2023/12/21/reevaluate-fit-with-agent-after-multiple-job-rejections/
時間をかけて転職活動をしているのに、うまくいかない
「ここなら入社したい」と思う会社ほど、お見送りされる
やりたいことを仕事にしたい
相談者さま以外にも、そんな方にも届けば幸いです。
転職相談:転職したい会社ほど見送られて、応募先がありません
いただいている相談はこちらです。
はじめて投稿いたします。
7月に佐野様の著書2冊を拝読し、「本音磨き」を続けています。最初のうちはノートに書いていましたが、最近は「なぜそう思うのか・考えるのか」、「本当はどうしたいのか・ありたいのか」「過去に同じようなことはなかったか」を自問自答することが習慣のようになっています。おかげで自分の求めることがどんどんクリアになり、「本音磨き」の重要性と効果を実感しています。
ところが、本音がクリアになったことで、エージェントから紹介される求人や企業HPの見方が変わり、応募したい求人が少ない(ほとんどない)状況になってしまいました。 エージェントからは「まとめて・複数(一度に5社程度)応募」「常に20件程度の応募ストック」を催促されています。しかし、もし書類通過しても志望動機がないのでは、エージェントにも企業様にも申し訳ないですし、それでは面接もうまくいかないことは明白で、紹介求人を見ることも億劫に感じられます。
また、「ここは」「ここなら」と思って応募した企業様(30社ほど)は全て書類選考で見送りとなり、精神的にもかなりまいっています。エージェントに職務経歴書の見直しを相談しましたが「問題ないです。応募数が少ないからです。」と言われ、行き詰まりを感じています。
佐野様はプラスアルファの書類の作成・提出を勧めておられますが、管理部門(経理)の場合、どのような書類が有用か思いつきません。アドバイスをいただけましたら 幸いです。どうぞよろしくお願いします。
相談者さまのように自己理解が進んでいるのに、
転職活動がうまくいかない理由は
以下の4つの仮説から考えるとうまくいき始める、と昨日お返事しました。
(1)転職エージェントの得意と相談者さまの意向が合っていない
(2)年齢が30代後半以上などで、マネジメント経験もしくは
希少性の高い専門性をアピールできていない
(3)応募の際に「やりたいこと」アピールになっていて「貢献と再現性」アピールが少ない
(4)そもそも求人数が少ない、ハードルが高い条件を持っている(極端な例ですが、30代で年収1500万でフルリモートで営業職など)
仮説(2)についての検証については、
相談者さまに詳しくお聞かせいただかないと
正直、佐野の妄想の域を出ません・・・
(といっても個人情報にあたるくらいの情報なので、
お送りいただなくてOKです。
個別相談はこちらをご覧ください)
ということで、仮説(3)についてお返事いたします。
「自己分析のワナ」といいますか。
相談者さまも感じられていることと思います。
「自分用の自己分析」と「転職用の自己分析」には違いがあります。
この問題を掘り下げると
「だから選考でお見送りされるのか」、
「ここを変えればいいのか」と向かう先が見えてきます。
お付き合いくださいませ。
本音で自己分析をして、「建前」で選考に進め
相談者さまは『ゼロストレス転職』(PHP研究所)をご覧いただいたとのことで、
もう既に実践している確率は高いです。
3章01の「求職者目線と採用目線の違い」の表をご覧ください。
8つも違いがあることがわかります。
表を見ていただくと、「自分用の自己分析」を
「転職用の自己分析」に編集し直す必要性を感じていただけると思います。
採用企業は私たちの夢もキャリアプランも、生活も気にしていません。
「利益を上げる存在であるうちは、重視します」と考えています。
採用企業の目線で転職活動を定義してみると、
書類提出や面接前に準備するとよいことがわかります。
転職活動とは
まずは求職者目線で本音を明らかにして、
採用目線で「建前」に編集していく。
このプロセスです。
私のような立場で「建前を使え」は
職業倫理上よくないかもしれません。
でも、私の都合よりも相談者さまの目の前の転職活動の方が重要です。
建前、つまり「採用目線に立った上で自分を演出すること」は必須です。
泥だらけのじゃがいもを出して「新鮮な素材です」と言われても、
「え、洗ってよ」と思われることと近いです。
やっぱり「最高のポテトグラタン」で空腹を満たしてほしいのです。
株式会社は怪物。あなたを喰って成長する
なぜ「建前を使って選考に進め」なんて申し上げるのかというと、
これも多くの方が薄々気づいていることと思います。
とても冷たい現実でもあります。
会社は私たち求職者の「心の底から湧き上がる夢」を実行する場でも、
「自分にとって完璧な人生プラン」を補完する場でもありません。
企業が相談者さまについて、
最も知りたいことを問いの形にするとこうなります。
>あなたは弊社に利益をもたらせますか(貢献)?もたらせると証明できますか(再現性)?
再現性とはつまり、
「私はそれが貴社でもできます。なぜならこんな経験や実績があるからです」と
伝えることです。
転職活動では「実績が大事」や「経験が必須」と言われますが、
「どれくらいの?」と思うことはないでしょうか?
その答えが、再現性です。
応募先の企業で再現できると納得させられるだけの、
実績や経験を伝えられればOKです。
「業界内の誰もが知っている実績や経験」である必要はまったくありません。
とはいえ、なんだか冷たいですね・・・採用HPや転職サイトでは書かれていません。
炎上しそうですしね。
でも、株式会社はいわば「利益を食料にする生き物」です。
従業員を喰って成長する、くらいに思っていただくとちょうどいいです。
そんな怪物いやだ・・・と思わせてしまうかもしれませんが、
相談者さまは自己分析でクリアになっているので、
相談者さまが幸せに働ける環境を選ぶ目もクリアになっています。
本当の怪物であるブラック企業を避ける目は
既に養われていらっしゃるはずです。
企業はたくさんの問いを投げかけてきます。
でも、突き詰めるとすべてここに集約されます。
会社の利益追求のために、自分はどんな貢献ができるんだろうか?
相談者さまは自己分析が完了しているので、
採用目線にがっと切り替えてOKです。
本音がわからなくなったりしないので、ご安心くださいませ。
建前も演出も、あり
では、相談者さまのように転職活動を行なっているひとは
どうすればいいでしょうか?
概念だけでは物足りないはずです。
シンプルです。
求人票に書かれている「具体的な仕事」や「必須要件」の内容を見ます。
自分の職務経歴書のどこに「私、それできます。
やったことあります」と書かれているでしょうか?
人事や経営者の目線からすると、
履歴書と職務経歴書だけ見せられても、困るのです。
(いや、出させているのはそっちですが)
しかも「他の会社にも送ってるだろうな」という書類が送られてきても、
正直「見分けがつかない」となっています。
(これはいまだに転職活動の一次選考が書類、という社会問題もあります)
だから「まぁ、聞いたことある企業の出身者だからとりあえず通すか」や
「若いからなんとでもなるか」といった程度の選考になりがちです。
これではたまったものではありません。
ちゃんと読んでほしいものです。
でも、企業は効率という食べものが大好きな怪物です。
食べさせてやってください。
具体的には
・職務経歴書の「職務要約」や志望動機を応募先ごとに変える
・「具体的な仕事ができるか」や「必須要件を満たしているか」は
職務経歴書の何ページ目を見ればいいかを示す
などです。
細かい仕事ではありますが、
この目線で自分を演出すると
「仕事のやりやすさ」や「丁寧な人柄」といった
書類なんかでは伝わらない、
相談者さまのお人柄が伝わります。
かつ、内定出しの決め手にもなります。
拙著を読んでくださっているので、
もう実行されていることかもしれません。
それでも、ここを徹底することで
書類も面接も通りやすくなります。
自己理解が済んでからは、
「企業の利益追求に貢献できる自分」に変身してみるのはいかがでしょうか?
最新のお知らせ
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「70%で働く思考法」――「もっと頑張る」から脱する働き方

https://www.youtube.com/watch?v=IZDu_wZe9Uw
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「過重労働・パワハラ・介護離職…七転八倒の仕事人生で偶然出会ったフランクルの言葉とは?【『70%で働く』佐野創太氏インタビュー#1】」
https://www.kk-bestsellers.com/articles/-/4302241/
(8)掲載|日本人材ニュースONLINE(連載「だから社員は辞めていく」)
「社員を退職に追い込む『サイクル酔い』の構造とは」

https://jinzainews.net/26813970/
(9)フェルミ漫画大学:『70%で働く』(日経BP)が漫画になりました
登録者数140万人のマンガで本の内容をわかりやすく勉強できるチャンネルで、拙著が紹介されました。

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書き手(佐野創太)のプロフィール

すり合わせ学の編集長/退職学®(resignology)研究家
法人・組織の「ずれ」を力に変え、個人には本とキャリア相談から次の一歩を届けています。
- 公式サイト:https://taishokugaku.com/
- X(旧Twitter):@taishokugaku
- Instagram:@taishokugaku
- YouTube:@sano-souta
- キャリア相談:お申し込みはこちら
- 匿名で質問・相談:マシュマロ(無料・匿名で送れます)
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著書一覧
(1)『「会社辞めたい」ループから抜け出そう!転職後も武器になる思考法』(サンマーク出版/台湾版あり)
・新装版:『脱 会社辞めたいループ 辞めたいけど辞めたくない人のための転職の思考法』(サンマーク出版/タイ版あり)
(2)『ゼロストレス転職 99%がやらない「内定の近道」』(PHP研究所)
(3)『転職・退職を考えたら知りたいことが全部のってる本』(主婦の友社)
(4)『70%で働く 「もっと頑張る」から脱出する働き方の思考法』(日経BP)
(5)『「考えているのに進めない」がなくなる 思考渋滞から抜け出す方法』(あさ出版)



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