おはようございます。
退職学®︎の佐野創太(@taishokugaku)です。
今日は、有給休暇の取得に悩む方から
マシュマロ経由でいただいたキャリア相談にお返事します。
有給休暇は自由に使えるはずなのに、会社の都合で使いづらい。
自分の心のために休むことが難しく、このまま働き続けることに希望が持てない…。
なのに「そんな私は我が儘ですか?」と自責の念に駆られてしまう。
責任感の強いひとが追い込まれるの、解せん。
有給休暇の本来の意味と運用のあり方についてお伝えします。
「長文を読んでる時間はない!」場合は、こちらの「キャリアの休憩室〜3行まとめver〜」をご覧ください。

3行まとめ
- 有給休暇は「心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するため」のもの
- 有給休暇をいつ取るかを決める主人は、あなた自身
- 休むことを我儘だと思わないでいい。よく休んだ人が、よく働ける
キャリア相談:有給休暇の取得に悩んでいます
いただいたキャリア相談はこちらです。
佐野さんこんにちは。いつもメルマガ読ませていただいております。
突然ですが、有休について佐野さんのご意見を賜りたく、マロを投げさせていただきます。現在いる会社は有休消化率が高いため、他所から見れば良い企業だと思います。確かに有休もろくに使わせてもらえないブラックは論外ですし、そんなところよりは余程マシです。
が、実際うちの会社は有休をほぼ強制で使わなくてはならない日が年に何日かあり、完全な自由ではありません。加えて、私のように毎月数日間ひどく調子の悪い日があって休もうとすれば、リフレッシュのための有休取得が夢のまた夢になります。会社の人間ですから、ある程度は会社に合わせるのは私も賛成です。
しかし、こうも自分の心のために休むことが難しいとなると…正直なところ、ここでこの先も働き続けることに希望を持てません。有休は自分の自由に使いたい!というのは、会社員としてはやはり行き過ぎた我儘なのでしょうか?
シンプルに考えれば、転職すれば?となるのはわかりますが、私の我慢不足の場合、転職しても仕方ないですよね。ブラックに行ってしまえば悪化することも考えられますし。
ちなみに現在の会社は、これからくるみんを取得しようとしているようです。くるみんやえるぼしを取得している企業が優良なのはわかりますが、ここで働く私自身が大切にされている実感がわかない以上、転職しようにも他所の企業を信用できず、これ以上進むことができません…。長文・乱文になってしまいましたが、お付き合いいただき、ありがとうございました。
お時間がある時にでもお答えいただけると幸いです。
お返事1:有給休暇の意味は決められています
打ち明けてくださり、相談を文字にしてくださりありがとうございます。
勇気のいる行為だったかとお見受けします。
まず質問に直球でお答えします。
有休は自分の自由に使いたい!というのは、会社員としてはやはり行き過ぎた我儘なのでしょうか?
結論から言えば、これは決して我儘ではありません。
まったく、です。
実際に厚生労働省が「年次有給休暇」をこう定義しています。
年次有給休暇とは、一定期間勤続した労働者に対して、心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために付与される休暇のことで、「有給」で休むことができる、すなわち取得しても賃金が減額されない休暇のことです。
(引用:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/faq_kijyungyosei06.html)
つまり、有給休暇とは「心身の疲労を回復しゆとりある生活を保障するために付与される休暇」なのです。
相談者さまが望む「リフレッシュのための有休」は、まさに有給休暇の本来の目的に合致しています。
こういうことを書くと「佐野は働くひとの味方だよね、企業経営の現実がわかってない、甘い」みたいに捉えられることがあるんですが、まったくそうじゃないです。(というか、佐野は法人ビジネスの方が個人ビジネスより多い)
ルールの中で経営するのが現実です。
「有給をとるかどうか、時期は会社が決めます」という論理は、サッカーというルールがあるのに「手を使えば楽勝じゃん」とか「オフサイドなくせばもっと点入るじゃん」と駄々こねているようなものです。
お返事2:有給休暇の取得、あなたに決める権利があります
重要な点はまだあります。
有給休暇をいつ取るかを決める主人は、相談者さま自身だということです。
厚労省のページには「年次有給休暇は、労働者が請求する時季に与えなければならないと労働基準で定められています」と記載されています。
たしかに、あなたが「会社員として」と自覚されているように、会社との調整は必要です。
「使用者は、労働者が請求した時季に年次有給休暇を与ることが事業の正常な運営を妨げる場合にのみ、他の時季に年次有給休暇をえることができますが、年次有給休暇を付与しないとすることはできません。」
(引用:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/faq_kijyungyosei06.html)
あなたの会社が「これからくるみんを取得しようとしている」なら、有給もちゃんとしてほしいですよね。
有給休暇の本来の意味や適切な運用方法について提言できる可能性があります。
厚生労働省のウェブページを根拠に、人事や総務部門に相談してみてはいかがでしょうか?
実際に、こうして会社を改善した人もいます。
とはいえ、です。
もし余力があり、会社への信頼が残っているなら、です。
まずいまのご自身のことを最優先に考えてくださいませ。
ルールを守れない主体に「ルールです」と突きつけるのもストレスですし。
メッセージ
最後に、改めて強調しておきます。
相談者さまの願いは決して我儘ではありません。
実は、よく休んだ人ほど、よく働けるのです。
職場で孤独を感じていない人、友人がいると感じている人の方が業績や生産性が高いという研究結果もあります。
休むことは、あなたの権利であり、必要なことなのです。
応援しています。
一緒に人間らしい生活を取り戻しましょう。
最新のお知らせ
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「70%で働く思考法」――「もっと頑張る」から脱する働き方

https://www.youtube.com/watch?v=IZDu_wZe9Uw
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書き手(佐野創太)のプロフィール

すり合わせ学の編集長/退職学®(resignology)研究家
法人・組織の「ずれ」を力に変え、個人には本とキャリア相談から次の一歩を届けています。
- 公式サイト:https://taishokugaku.com/
- X(旧Twitter):@taishokugaku
- Instagram:@taishokugaku
- YouTube:@sano-souta
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著書一覧
(1)『「会社辞めたい」ループから抜け出そう!転職後も武器になる思考法』(サンマーク出版/台湾版あり)
・新装版:『脱 会社辞めたいループ 辞めたいけど辞めたくない人のための転職の思考法』(サンマーク出版/タイ版あり)
(2)『ゼロストレス転職 99%がやらない「内定の近道」』(PHP研究所)
(3)『転職・退職を考えたら知りたいことが全部のってる本』(主婦の友社)
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