おはようございます。
退職学®︎の佐野創太(@taishokugaku)です。
本日のテーマは
「転職しても上司との人間関係の悩みは残りませんか?」です。
転職の真理に到達してしまったようなテーマです。
マシュマロ(無料・匿名で悩みが書き込める相談サービス)からいただいたご質問に
お返事させていただきます。
人間関係を理由に会社を辞めようと思っている
異動やチーム編成の変更があるたびに不安だ
転職で自分に合う社風の会社を見つけたい
そんな方に届けば幸いです。
2回にわたってお返事します。
本日は「温かい道」です。
次回は「冷たい道」をお伝えします。
=====ここからがコラムです=====
目次(table of contents)
ご質問:転職できても”上司”はいるので、人間関係には悩み続けるのでしょうか?
いただいたご質問はこちらです。
「転職しても続く”上司との関係”をどうすればいいか」です。
転職活動を本格的に始め、『「会社辞めたいループ」から抜け出そう』を改めて読み返しております。
書類は比較的通るのですが、面接でうまくいかずたくさん落ちてしまっていて傷心中の私には刺さりすぎてポロポロ泣きながら読みました。暖かい本をありがとうございます。
仕切り直しとして、まずは退職成仏ノートを改めて書いてみることにしました。
書いてみると、”前職の上司と反りが合わずパワハラじみたことも多々あったこと”や、現職でもパワハラこそないですが”うまく丸め込まれてしまうこと”などで「上司が怖い」「きっと本音で話すと怒られるんだろうな」という思いから現職でも上司と本音でぶつかれていないことに気がつきました。
(振り返れば本音を話すと面接でも泣いていまいそうになる、アダルトチルドレンであることにも気付きました!)
とはいえ、もし上司に本音を打ち明けることができたとしても収入面など生活に直結することが原因で転職をしたいと思っているので転職をする意思は変わりません。
ただ、ここで疑問が出てきました。
転職しても上司という存在はあるでしょうし、ましてや独立する、という選択肢もありません。
この本音はどうやって転職活動に活かせばいいのでしょうか?
拙著『「会社辞めたい」ループから抜け出そう!』(サンマーク出版)を
手に取ってくださってありがとうございます。
質問者さまが大切に受け取ってくださったことを、とても嬉しく思います。
質問者さまは自身を振り返る勇気があること、
自分を表現する言葉をお持ちであるとお見受けしました。
自分を深く知った者は、自分を表現する手段も持ちます。
それはきっと願う人間関係を築く最初の一歩になるはずです。
次の段落から「転職しても続く”上司との関係”をどうすればいいか」について
お返事させていただきます。
(回答がほしいのはそこじゃない!などあれば、
お手数ですがまたマシュマロいただければ幸いです)
転職活動とは「肯定的な逃避」である
質問者さまは拙著で本音に気づきました。
その冷静な視点はもうひとつの気づきもつれてきました。
それが「転職活動をしても”上司”という存在は残る」です。
仰る通りです。
多くの転職理由は人間関係であり、
上司との関係はその中でも上位に入ります。
転職活動の矛盾ともいえます。
人間関係を改善しようと環境を変えたのに、
悩みの種でもある人間関係は続きます。
キャリア相談にいらした方の中には、
「パワハラ上司から逃げるために転職したのに、
次の職場ではさらにひどいパワハラ上司に出会った」なんて話す方もいらっしゃいます。
「呪われてるのかと思った」とさえ考えていらっしゃいます。
このループは諦めざるを得ないのでしょうか?
実はそうではありません。
転職活動によって「人間関係を改善する」という意味は、
より解像度を上げて捉えることができます。
転職活動で人間関係を改善するということは、
誤解を恐れずに申し上げれば「短期的に逃げる」ことです。
つまり、「長期的に人間関係の改善を目指す余裕を得るため」の逃避です。
「肯定的な逃避」です。
会社で働くということは、人間関係の悩みは常につきまといます。
質問者さまが書いてくださっている通りです。
常につきまとう悩みは「環境を変えるだけ」では、
また大きくなってしまいます。
そのため、「自分が何かできることはないのか」と考えることが、
上司との関係を”長期的に”改善する手段となります。
念のためお伝えしますが、
例えばパワハラやモラハラに耐えることを推奨する意図はありません。
それは例えば退職代行など外の力を使ってでも、
環境を変えるべき状況です。
会社の人間関係の不安がないひとは、”待たない”
では、転職活動が「長期的に人間関係の改善を目指す余裕を得るための
短期的であり肯定的な逃避」だとして、
長期的に上司との関係はどう変えていくのでしょうか?
つまり、これから質問者さまがどんな上司と働くことになっても、
願う毎日を過ごすにはどうしたらいいのか、ということです。
そのために質問者さまに質問させてください。
質問者さまにとって、上司とはどんな存在でしょうか?
評価する存在、仕事を教える存在、部下を導く存在。
いろいろな解釈があるかと思います。
それをひっくり返してみるのはいかがでしょうか?
行動にするとこうです。
上司が質問者さまを正しく評価できているかを評価するために、
上司自身の評価項目を知る。
(上司の上司の仕事を知ることでもあります)
上司に質問者さまから仕事や現場を教える時間をつくる。
(例えば1on1の時間を定期的に設けることで可能です)
こうすると「私は部下だから上司に常に導かれる存在だ」といった認識がひっくり返ります。
「上司の仕事を一部もらってみる」もおすすめの行動です。
キャリア相談にいらした方は、実際にこれらを試してみました。
こんな変化を教えてくださいました。
これからも転職も異動もすると思うけれど、
”今度はどんな人かな”と不安になることはなくなりました。
自分がする行動に集中すればいいだけだとわかりましたから。
人間関係の変化を、恐れなくなったそうです。
”上司”への不安や恐れが大きなる原因は
「上司は評価する存在だから」ではありません。
「上司が何かするまでこちらは待たねばいけないから」と
思ってしまうことにあります。
質問者さまはご自身の理解を深めました。
本音にも気づきました。
おそらく、「上司でも誰でも、評価できない大切な自分がいること」にも
既にお気づきなのではと推察します。
まさにその通りです。
上司の評価や指示を待つことなく、
質問者さまは願う人間関係に近づけたり、
本音を大切にするための行動を
自分から取ってもOKです。
転職活動でも”待たない”
ここまで長くなりました・・・
質問者さまの質問である「この本音を転職活動に活かす方法は?」へのお返事も、
とてもシンプルです。
いま質問者さまは、ご自身が願う人間関係の形が
輪郭であってもわかってきている段階と思います。
その輪郭をさらにはっきりさせる行動を練って、
転職活動でも表現します。
例えば「私は上司の仕事を一部もらうことで、
チームの運営を円滑に保ちます」などと
面接で話します。
「上司を助けるいい行動ですね」と捉えられれば、
内定を得ることができます。
「それは越権行為です」とマイナスに評価する会社もあるでしょう。
内定をとれても入社する必要はありません。
転職活動でも待たなくてOKです。
質問者さまの本音が守られますように。
応援しています。
=====ここまでがコラムです=====
メッセージと最新のお知らせ
天然的に「上司?気にならないなぁ」というひともいます。
そのひとを観察していると”待っていない”とわかります。
この”待たない姿勢”を分解して、お伝えしました。
次回は「冷たい道」をお伝えします。
会社の施策の全ては「利益を効率的に追求するためにある」と考えると、
会社の人間関係の捉え方もがらっと変わります。
(まったくずれたお返事になっていたら、
またマシュマロから教えてくださいませ・・・!)
このコラムに返信してくださる方や、
感想を届けてくださる方が増えています。
匿名で質問したい場合は、下記をご活用ください。
https://marshmallow-qa.com/atsuhiko_kamiya
お悩みを聞かせていただきましたら、
このコラム上でお答えさせていただきます。
(もちろん、個人が特定される情報は伏せます)
ぜひ声を聞かせてくださいませ。
どうぞよろしくお願いいたします。
退職学・佐野
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